あなたの部屋の片隅に埃をかぶった楽器はありませんか?
みなさんから寄せられた質問に、きりばやしひろきがお答えします。
ロックバンドアンサンブルに関するご質問なら、どんな些細なことでも歓迎です。
どしどしメールをお寄せください。

音楽に関する全ての疑問を徹底的に解決へ導く
楽器挫折者救済BBS RES-Q」でも随時質問受付中!

私の彼はバンドでギターを弾いていて、いつもそのバンドの練習風景を見学しているのですが、最近見ているだけではなく、是非、自分もバンドのメンバーとして参加したいなって思います。彼に相談したら、ピアノをやってほしいと。でも、ピアノなんて習った事がないし、楽譜だって満足に読めないので何からやったらいいのか分からなくて困っています。超初心者の私が、バンドのメンバーとしてやっていくには、どこから手をつけたら良いのでしょうか?
ピアノに限らず、まずやるべきことはその楽器を手に入れること。さらに「弾きたい」 と思った瞬間に弾き始められるように、できる限り身近な場所に、できる限り身近なスタイルで設置すること。初心者にとって「いつでも弾ける環境」というのは強力です。ラッキーなことに鍵盤楽器は電子ピアノやシンセサイザーキーボードといった便利な代物が出回っているので、これなら真夜中でもヘッドホンさえあれば近隣を気に せず練習できますね。

鍵盤楽器を演奏するにはある程度の音楽理論知識が必要なので、ギターなどと比べて 少々敷き居が高いかも知れませんが、Q-saiではその音楽理論という高い壁を避けて通る方法で演奏できるように導きます。

この文面上で、しかも一言二言では説明できないので、Q-saiメルマガ(鍵盤編)や、当サイトのQ&A、定期的に行われているQ-sai合宿などを活用してみて下さい。

ピアノ(おもちゃのではなく本物の)で叫ぶ詩人の会の曲や最近の曲を弾き語りしているのですが、わからないコードがあります。7(セブンス)と6(シックス)は理解できてるのですが、9(ナインスって読む?)がわかりません。6はセブンスの隣の音ですよね。それと、add9ってのをよくみるのですが、これは何者?読み方となんなのかを教えていただけませんでしょうか?
あと・・、原曲を移調して弾きたく、Aを二度さげるとFで。でも、M7とかsus4とかがくっついてるのを素直に純粋に2度さげて弾くと曲にならなくて・・。
詩人の会のは移調しやすいのですが。移調するとき、なんか簡単な方法はないでしょうか。それとも楽典を勉強するしかないのでしょうか?
ここに辿り着いたのがラッキーでしたね。その疑問、Q-sai流で救ってみせましょう。ちなみにこの質問に関してはQ-saiフリークの皆さんはチンプンカンプンでも構いません。いずれこの辺りに興味を注ぐ人も中には出てくるかと思いますが、現時点ではいきなり楽しむという次元まで到達できるポイントではないので、潔く諦めましょう♪

・・・さて、この質問に出てくる「セブンス、シックス、ナインス」・・・というのは「テンション・ノート」と呼ばれるもで、柱となる基本コード(主要三和音)に付加することで、その響きをより豊かにしたり、緊張感を増したり、不安定なニュアンスを出したりといった様々な効果をもたらします。「add9」は「アド・ナインス」と読みます。「add」は「加える」という意味で、とくにポピュラーミュージックでは表記上省略することも多いので惑わされないように。「C add9」も「C9」も基本的には同じ意味です。

「ナインス」は、ルート(根音)に対する「長2度」つまり鍵盤1つを挟んで次に高い音。Cメジャースケール、いわゆる「ド」から始まる白い鍵盤上「ドレミファソラシド」というスケールで例えるならば、キーになるコード「C」(ド・ミ・ソ)に対し「レ」の音が付加するので、つまり「C add9」は「ド・レ・ミ・ソ」という構成音になる訳です。これが「C add9」・・・活字で見ると非常に難しく見えますが、実際に鍵盤に当ててみると意外に簡単なはずです。

ちなみにナインスを基本コードに付加すると、その響きに「艶やかさ」が増します。「テンション」と聞くと尻込みしそうですが、気軽に試してみて下さい。

・・・次に「原曲を簡単に移調したい」という質問ですが、これはある程度数学的な思考で対処しなくてはなりません。ちなみに、きちんと移調できてさえいればM7もsus4もきちんと響くはずですが・・・本当にきちんと移調できていますか??? 移調というのは、よく慣れた人でもうっかり間違えたりするものなので、もう一度よく確認してみて下さい。テンションや構成音は(平均律上では)すべて相対的なものなので、M7だろうがsus4だろうが全く大丈夫なはずですよ。

キー移調にはコツがあります。難解な楽典などを苦しみもがきながら必死に勉強せずとも、Q-sai流の移調法さえ気軽に覚えられれば全然大丈夫。ただし、移調に関してここでシンプルに活字で伝えるのは少々無理もあるので、機会があれば一度ぜひ定期的に行われているQ-sai合宿に参加してみて下さい。