あなたの部屋の片隅に埃をかぶった楽器はありませんか?

Q-sai合宿では、鬼講師として参加者のみなさんを厳しく指導する、ミュージシャン・きりばやしひろきの
意外にお茶目な一面もうかがい知れるこのコーナー。随時更新。
きりばやしひろきのプロフィールはこちらをご覧ください。

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世のDTM(デスクトップミュージック)・・・いわゆる自宅での音楽制作システムが。
ミナサンのご自宅にあるパソコンの中で完結できるこのご時世。
趣味で楽しんでおられるバンドさんのDEMOテープ(←古い言い方ですが・・・。)も。
昔より遥かに立派なモノが出来上がるようになりました。

それはそれでステキなコトだと思うのです。
・・・が。

その反面・・・バンドが実際どれだけのライブパフォーマンスを演れるのか。
という辺りに関しては・・・そのDEMOを聞いてもなかなか見えてこないワケです。

実際、レコードメーカーのディレクターさんやライブハウスのブッキング担当さんなどは。
そういったDEMO音源では各バンドの持つ本来の実力がうまく判断できないので。
せっかく時間をかけて作り込んだ自信作のDEMOテープを本人に差し返し。
「ライブ録音したものを持ってきてください」というやり取りはよくあるそうです。

トラック数に限界のない昨今のオーバーダビングシステムに加え。
ハードディスクレコーディングならではの縦横無尽な編集機能も加わって。
実際に演奏力を持ち合わせていなくとも相当立派な音を作るコトができます。
こういった楽しみ方も、この時代に生きる音楽ファンに許された特権なので。
もちろん存分に楽しんでみて頂きたいとも思うのであります。

一方、我が合宿に来られるミナサンは現場で「生の演奏」を楽しみたいハズ。
なのでそういったレコーディングシステムという発想からはひとまず切り離し。
ミスもすればリズムもヨレる「ニンゲン」の演奏を楽しむという辺りを。
最低この3日間だけは存分に味わって頂きたいと思いつつ合宿を続けて参りましたし。
もちろんこの先もそういったスタンスで変わらずに続けていくことと思います。

・・・さてさて。

肝心のQ-sai主宰者・きりばやしひろきの諸々のバンドに関して。
自身のレコーディングでは一体どうなのか・・・と申しますと。
やはり商売なので場合によってはもっと華やかに見せなければイカンなぁ・・・とか。
売り物なのだとしたら使えるモノは片っ端から使って派手な音像を作らねば・・・とか。
実際はそういったコトはどんな現場でも頻繁にあるワケなのです。

生演奏にこだわる合宿を続けている楽器挫折者救済合宿のきりばやしひろきが。
自身の作品になった途端に生演奏の面白味を放棄して。
より立派に聞こえるような小細工をしているならば・・・それはフェアではないですね。

・・・というワケでこのたび、ひとつの作品を完成させてみました。
Q-saiではお馴染み「宇野振一」とボクとがタッグを組むバンド・・・SunnydayOrange'。
今年1月にレコーディングした12曲のフルアルバム「オールスターキャスト」であります。

使用楽器は・・・エレキベース、エレキギター、ドラム・・・のみ。
あとは3名それぞれの肉声だけというシンプルな編成であります。
3ピース・・・つまり3人のプレーヤーのみの手で同時に再現できるアレンジにこだわり。
昨今当たり前となっている過度なオーバーダビングは一切避けて完成させました。
つまり、ライブで生演奏しているのと全く同じモノがCD音源になっております。

音数が少ない音楽というのはひとつひとつの音色やニュアンスがくっきり出るので。
ニンゲンの手が奏でる曖昧な部分さえそのまま伝わってしまいますし。
何よりひとつひとつの楽器の音作りやアレンジがしっかりしていなければなりません。
それゆえにこのアルバムはとても生々しい作品に仕上がっております。

この作品がミナサンにとって何らかの刺激になれば幸いです!

(2007年5月10日)

【作品詳細】
タイトル:オールスターキャスト
アーティスト:SunnydayOrange'
品番:ORZT-0007

発売日:2007.5.10
価格: 2,500 yen(tax in)

発売元:orizzonte records
HP→ http://www.sunnydayorange.org
オールスターキャスト


Photographer Yasuyuki Matsutani


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